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　　　◆◇ 総務部総務課わんだーらんど◇◆　vol.１０（隔週金曜日配信） 
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　　　ほとんどの会社に存在する部署、総務部総務課では毎日様々な出来事
　　　が繰り広げられています。総務歴６年のＯＬが日記でこっそり教えて
　　　あげる摩訶不思議な総務部の世界。そこはまさに”わんだーらんど”

　　　　　　　　　　　　　●日付変更線を越える時

相変わらず、２０日過ぎは忙しい。給与計算、請求書作成、月次会議資料作成、、
優先順位を決めてどんどん消化していくしかない。暢気そうにしている○○息子が
目にはいると、それだけでイライラが爆発しそうになる。　ふぅ。気を鎮めるため
に、ちょっと楽しいお仕事もやりましょう。

って、今何が楽しい仕事かといえば、今年の初夏に開催される社員旅行の準備だ。
今年は３年に一度の「大型旅行」にあたり、社員全員が、海外１コース、国内１コ
ースに分かれて出発することになっている。どのコースに参加するかについては、
去年から数回にわたるアンケートで、ようやく最終決定にたどりついた。

そして、Ｎ君と私は同じ「Ｂコース」に参加するのよぉっ。おほほほほ。細々した
事務手続きも、それを考えれば楽しい作業なのさ〜。

総務の女性陣では、私だけがＢコース。あとは全員（といっても３人だが）Ａコー
スに参加ということになっている。皆にとっても、海外への社員旅行は楽しみであ
ることに違いはない。　今日の昼休みは、旅行の話で盛り上がっていた。すると突
然、Ｏちゃんの先輩であるＨ美が真面目な顔で言いだした。

Ｈ美「そうそう、Ｏちゃん。私達のＡコースは、日付変更線を越えるでしょ。天気
　　が良かったら、海の上の日付変更線が見えるかもね。絶対に見ようねっ！」

・・・お断りしておくが、日付変更線は地図の上での話である。実際に線が引かれ
ているわけではない。Ｈ美はＯちゃんをからかっているのだ。

Ｏ　「（さすがに半信半疑の顔で）日付変更線、、、ですか？それって、どんな風
　　に線が引いてあるんですか？」
Ｈ美「あら、知らないの？海の上にずらーっとブイが並んでいるのよ。」
Ｏ　「ブイ？それはレーザー光線か何かで光ってるんですかぁ？」

？？？いったいどこからレーザー光線が出てきたのだ？ポカーンとしているＮ美と
私に説明するために、わざわざ椅子から立ち上がり、両手を斜めに高く差し上げて
ニカッと笑うＯちゃん。

Ｏ　「ほーら、Ｖ。海の上に、Ｖの字が並んでるんですよね？飛行機から見えるん
　　だから、レーザー光線かなぁと思って。」

どうやら彼女は、野球のボールの縫い目のような物を想像しているらしい。違うっ
てば。Ｏちゃんのぶっとんだ想像力に、お腹を抱えて笑いながらも、さらに嘘を続
ける私達。つくづく、いい先輩だよなぁ（＾＾；）。

局　「違うよ〜、Ｖじゃなくてブイ。海水浴場とかで、遊泳範囲にロープが張って
　　あるじゃん。あの、浮いてる白いヤツ。」
Ｏ　「あー、あれですか。。。え、でも、じゃあ日付変更線のロープはどこからど
　　こまで繋がってるんですか？」
Ｈ美「北極から南極までに決まってるでしょ。」
Ｏ　「ふーん。。。」

さすがのＯちゃんも、少しは怪しいと思い始めたらしい。大きな目をクリクリさせ
ながら、首をかしげて考え込んでいる。しかし、、、。

局　「あー、残念だなぁ。私はＢコースだから、日付変更線が見れないんだよね。
　　（まだしつこく嘘をついている）」
Ｏ　「局さん、大丈夫です。私が写真を撮ってきてあげます。あ、そうすると、飛
　　行機の座席は一番窓側に座らなくちゃ。真中だったらどうしよう。そうだ、誰
　　かに代わって貰おう〜っと。」

あぁ、Ｏちゃん、君は、日付変更線が見えると信じてしまったのかい。う〜ん、人
を信じるのは大切な事だけど、たまには疑う事も必要だと思うぞ（−＿−；）。

飛行機が日付変更線を越える時、彼女はいったいどんな言動に出るのだろう。その
瞬間をこの目で見られないことだけが残念でたまらない（笑）。旅行後のＨ美レポ
ートを楽しみにしようっと。

（しかし、飛行機の機内アナウンスで「ただ今、日付変更線を越えました」とかっ
て言うのか？んーと、ハワイに行った時はどうだったっけ？？？寝てたからわかん
ないけど、言わないよな、きっと。）

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作成者:総務の局(つぼね)　※住友生命の職員ではありません念のため…
※なお、登場する人物及び出来事は限りなく現実に近いフィクションであり、特定
　の個人または団体を表しているものではありません。ご了承ください。